ブラックロック先生の本音

【本音001】勉強しない子 親のNG行動

「うちの子、全然勉強しなくて…」
そんなふうに感じて、つい「早く勉強しなさい!」と口にしていませんか?
でも実は、その言葉こそが子どもをますます勉強嫌いにしている原因かもしれません。

子どもが勉強しない理由には、環境や気持ちの問題だけでなく、親の関わり方も大きく影響しています。
この記事では、塾講師として現場で数多くの子どもたちを見てきた経験から、
「勉強しない子をつくる親のNG行動」を具体的に紹介しながら、今日からできる改善策も分かりやすく解説します。

小学生〜中学生の保護者の方はもちろん、教育関係者にも知ってほしい内容です。
「うちの子の未来を変えたい」そんな方に、ぜひ最後まで読んでいただきたいと思います。

1,勉強しない子 親のNG行動とは

1.1. 勉強しない子とはどんな状態?


勉強しない子とは、「自ら机に向かわず勉強が習慣になっていない子」を指します。
なぜかというと、自主的に学ぶ意欲や習慣が育っていないと、時間がたっても行動が変わらないためです。
例えば、宿題をいつも「あとでやる」と言ってゲームを優先したり、テスト前日になって慌てて始めたりする子がそれにあたります。
つまり、「勉強しない子」とは、親が何度声をかけても机に向かわない・習慣が定着していない状態と捉えましょう。

1.2. 親のNG行動が子どもの“勉強しない”を加速する理由


親のNG行動が、子どもが勉強しない状態をさらに悪くする原因になります。
なぜなら、子どもは親の言葉や態度を敏感に感じ取り、「勉強=嫌なもの」「自分はできないもの」と思い込んでしまうからです。
たとえば、「勉強しなさい!」と毎日命令されると、子どもは「自分が勉強を楽しんでいない」「やらされている」と感じ、ますます机に向かわなくなります。資料でも「強制的な言葉掛けが勉強意欲の低下につながる」と指摘されています。
したがって、親の言動が子どもの学習行動に直結することを理解し、NG行動を意識的に避けることが大切です。

1.3. なぜ「親の行動」が勉強しない子を生むのか


親の行動が「勉強しない子」を生む直接的な土台になることがあります。
その理由は、家庭は子どもの最初の学びの場であり、親の言葉・態度・家庭環境が子どもの学びの枠組みをつくるからです。
例えば、親が「テレビを見てばかりで勉強しないね」と叱るだけで、自分は何をすればいいか教えなかったり、環境を整えなかったりすると、子どもは「どうやって勉強すればいいのか分からない」と感じて、流されてしまいます。ある研究では「親の過度な干渉・無関心も勉強しない原因になる」と報告されています。
つまり、親の行動・言葉・環境づくりが、子どもの「勉強しない」状態を招く大きな鍵となるのです。


2,言葉でやってしまいがち/勉強しない子 親のNG行動

2.1. 「勉強しなさい!」と繰り返す:親のNG行動


強く・何度も「勉強しなさい!」と言うのは典型的な親のNG行動です。
なぜかというと、子どもは命令形式の言葉を受けると、反発心をもったり「自分の意志で勉強していない」と感じてしまったりするからです。
例えば、夕飯後に「宿題しなさい!」と繰り返されるうちに、子どもが「また言われるからいいや」と机から離れてしまうケースがあります。実際、「強制的な言葉が勉強意欲の低下につながる」と報告されています。
よって、命令だけではなく「どうして勉強するのかな?」と対話形式に切り替えることが重要です。

2.2. 「○○ちゃんより…」と比較する:親のNG行動


「○○ちゃんは出来たのに」「△△君は〇〇点だったよ」と、他の子と比べる発言も親のNG行動です。
なぜなら、比較されることで子どもは「自分はダメだ」「追いつけない」と感じて、やる気を失いやすくなるからです。
たとえば「お隣の子は宿題を先に終わらせてるよ」と言われ続けた中学生が、「自分には能力がない」と感じて勉強を諦めてしまったという例があります。
他人との比較ではなく「昨日の自分より少し伸びたね」といった励ましに切り替えるのが有効です。

2.3. 将来や進路で脅す言い方:「勉強しないと将来大変よ」:親のNG行動


将来を理由に「勉強しないと将来大変よ」と脅すような言葉も、親のNG行動に該当します。
子どもにとって「将来大変」というのは抽象的で実感が湧かず、逆に「どうせ自分には無理だ」とあきらめを招きかねません。
例えば「このままだといい高校に入れないよ」「いい仕事に就けないよ」と言われた中学生が、「自分なんかどうせ……」とやる気をそがれたというケースがあります。
将来を語る時は、「こういう夢があるなら、今日こんなことを一緒にやろうね」と具体的な希望と行動をセットにして伝えるべきです。


3,接し方・関わり方で陥る/勉強しない子 親のNG行動

3.1. 子どもに過干渉になる:親のNG行動


親が細かく何もかも口出ししすぎる「過干渉」も、勉強しない子を生み出す親のNG行動です。
自分で考えて行動する機会が奪われると、子どもは「自分でやる意味がない」「できなくて当たり前」と感じやすくなります。
例えば、宿題の時間や順番を毎日親が決めてしまっていたため、子どもが「自分で勉強する気にならない」と言い出した例があります。資料でも「親の過度な干渉が子どもの自主性を削ぐ」とされています。
子どもに「今日はこの課題をやろうか?」と『選べる範囲』を与える関わりが望ましいでしょう。

3.2. 子どもを放置・無関心になる:親のNG行動


「何もしない・放っておく」という無関心な態度もNG行動です。
親の関心が感じられないと、子どもは「自分は親に期待されていない」と感じ、やる気を失いやすくなります。
ある小学生が「宿題やっても親が気づかないからどうでもいい」と言い出し、それ以来自習時間が激減したという報告があります。
親として「今日どこまでやった?」と優しく声をかけたり、一緒に振り返る時間を持つことが大切です。

3.3. 家庭学習環境を整えずに声だけかける:親のNG行動


声掛けはしても、学習場所・時間・道具を整えないのはNG行動に該当します。
環境が整っていないと、子どもは勉強を始めるハードルを高く感じ、結局手がつかなくなります。
例えば、テレビやゲーム機が近くに置かれたまま「さあ勉強しなさい」と言われても、子どもは誘惑に負けてしまうことがあります。環境整備の重要性も専門家が指摘しています。
まずは「ゲームは片付けよう」「静かな席に移ろう」など環境の第一歩から始めると効果的です。


4,態度・習慣で現れる/勉強しない子 親のNG行動

4.1. 結果ばかり責める/過程を見ない:親のNG行動


テストの点数や成績だけを責めて、努力や過程に触れないのはNG行動です。
結果だけに注目されると、子どもは「点数が悪ければ私はダメだ」と感じ、勉強に対して恐怖や無力感を抱くようになります。
例えば「どうして80点しか取れなかったの?」「また遅れたね」とだけ言われると、子どもは「どうせ次もだめかも」と思い込んでしまうケースがあります。
点数だけでなく「この問題までできたね」「時間通りに終わったね」といった努力や成長の部分を褒めることが重要です。

4.2. 親自身が学ぶ姿を見せない:親のNG行動


親自身が「学ぶ姿」を見せないのも、子どもに悪影響を与えるNG行動です。
子どもは親の姿をよく見ています。親が「学び続ける姿勢」を持っていないと、子どもも「勉強は大人になったら不要」と感じてしまうことがあります。
親がテレビばかり見ている姿ばかりを子どもが見て、「どうして勉強しなくちゃいけないの?」と疑問を持ったという遠因の報告もあります。
親も一緒に本を読んだり、新しいことを学んだりする姿を見せることが、子どもにとって“勉強は当たり前”というメッセージになります。

4.3. 生活リズム・学習時間を親が管理しない:親のNG行動


親が生活リズム(寝る・起きる・食べる)や勉強時間を意識・管理しないのもNG行動です。
規則正しい生活リズムが整っていないと、集中力や記憶力が落ちてしまい、勉強を始めるまでに疲れが出たり、気持ちが乗らなかったりします。
例えば、夜遅くまで起きてゲームをしている子が、「さあ勉強しよう」と言われても寝不足でぼんやりしてしまい、結局「今日はいいや」となるパターンがあります。
親が「今日は9時就寝・朝7時起床」「夕食後30分で勉強」などリズムを一緒に作ると、子どもも動きやすくなります。


5,親のNG行動をやめたら/勉強しない子が変わるきっかけ

5.1. NGを減らして“やる気が出る環境”を作る


まず親がNG行動を減らすことで、子どもにとって勉強しなくてもいい空気ではない環境を作れます。
なぜなら、子どもは環境や親の態度から「この家では勉強は大事なんだ」と感じることで、自分も動こうという気持ちが出るからです。
例えば、「勉強しなさい!」と命令ばかりしていた親が、「今から一緒に10分だけ問題をやろうか?」という声掛けに変えたところ、子どもが机に向かう時間が増えたという報告があります。
NG行動を控えて、親と子どもが自然に机に向かえる環境をまず整えましょう。

5.2. 小さな成功体験を認める/勉強しない子が動き出すきっかけ


次に、子どもが“少しできた”という体験を積ませることが、勉強しない子が変わるきっかけとなります。
なぜかというと、成功体験を重ねることで「自分にもできる!」という自信が芽生え、勉強への抵抗が減っていくからです。
たとえば「今日は漢字ドリル10問クリアできたね」「前回より1問多くできたね」と声をかけ、子どもが「少しずつ上手くなっている」と実感したというケースがあります。
大きな目標を急ぐより、今日できたことを認めてあげることが、勉強しない子を動かす鍵です。

5.3. 親子で話す「なぜ勉強するか?」:親のNG行動を置き換える


最後に、親子で「なぜ勉強するのか?」を一緒に考える時間を設けることが重要です。
子どもが勉強の意味を理解していないと、「ただやらされている」感覚が強くなり、やる気が続きません。親のNG行動を減らしながら、この話し合いを持つと意味が深まります。
例えば「将来こうなりたいから今勉強しようね」「この科目を学べばあの問題が解けるようになるよ」といった具体的な話を親子で10分間することで、子どもが「じゃあ今日はこの問題を一緒にやってみよう」と前向きになったという例もあります。
親のNG行動を改めた上で、勉強の目的を共に考えることで、子どもは「自分ゴト」として勉強を捉えやすくなります。


6,ケース別/勉強しない子 親のNG行動と改善のステップ

6.1. 小学生編:まだ習慣がつかない段階でのNG行動


小学生の場合、習慣がまだ固定されていないため、親のNG行動が特に影響を与えやすいです。
幼い子どもほど親の言葉・態度・家庭環境に敏感で、「勉強=嫌なもの」と結び付きやすいからです。
たとえば「宿題しなさい!」で始まり、ゲームやテレビ優先になってしまうと、勉強の習慣が定着せず、「後でやる」がくり返される子になってしまいます。資料でも「低学年での強制や怒りは勉強嫌いにつながる」と報告されています。
小学生には、声掛けを優しく・習慣づけを短時間から・褒めることを意識して関わることが大切です。

6.2. 中学生編:定期テスト・内申点で焦るときのNG行動


中学生時期は定期テストや内申点など評価が増えるため、親のNG行動が“勉強しない子”をさらに助長することがあります。
プレッシャーが高まると、親も「今こそ勉強しなさい!」と強く言いたくなりますが、その言い方が逆効果になることが多いからです。
例えば、「テストで50点しか取れなかったら高校無理だよ」と言われた生徒が、プレッシャーで勉強嫌いになったケースがあります。
中学生の親は、「テスト前だけ声を掛ける」「結果だけで叱る」ではなく、日常的に少しずつ関わることが求められます。

6.3. 高校受験直前編:プレッシャーから出る親のNG行動


高校受験が近づくと、親の焦りが見えやすくなり、それが子どもの勉強しない原因になるNG行動につながります。
この時期、子どもも精神的に不安定になりやすく、親の言葉がプレッシャーとして受け止められることが多いからです。
例えば「この偏差値じゃ志望校に行けないね」と親が言い出し、子どもが「どうせ無理だ」とあきらめてゲームばかりするようになったという実例があります。
受験直前の親は、「時間を決めて一緒に勉強する」「休憩や気分転換も一緒に考える」など、支援型の関わりを意識しましょう。


7,勉強しない子 親のNG行動まとめ&保護者へのメッセージ

7.1. 本記事で挙げた親のNG行動一覧


これまで紹介した「親のNG行動」を一覧で振り返ります。

  • 「勉強しなさい!」と命令ばかりする
  • 他の子と比較してしまう
  • 将来を脅すように言う
  • 過干渉・無関心になる
  • 学習環境を整えず声だけかける
  • 結果ばかり責める・努力に触れない
  • 親自身が学ぶ姿を見せない
  • 生活リズム・学習時間を管理しない
    これらを知ることで、「今何を変えたらいいか」が明確になります。
    この一覧をもとに、「自分はどれをやりがちか」を振り返ることが第一歩です。

7.2. 今日からできる「親のNG行動」を減らす3つの習慣


親として、今日から始められる3つの習慣をご紹介します。
小さな習慣こそが、子どもの勉強する気持ちを育てる基礎となるからです。

  • 毎日「勉強したら何が楽しいかな?」と一緒に話す
  • 宿題をやり終えたら「よくがんばったね」と努力を褒める
  • 夜の10分だけ一緒に勉強時間を取ることで、親も同じ空間で学ぶ
    これらを続けることで、親のNG行動を減らし、子どもの学びを自然に支えられます。

7.3. 最後のひとこと:親として子どもと歩むために


親として覚えておいてほしいのは、子どもは”できない”前提ではなく“成長する可能性”を持っているということです。
親が信じて関わると、子どもは少しずつでも自分を信じて動き始めます。逆に、親が「やらない子」というラベルを貼ると、その通りになりかねません。
例えば「今日は少し机に向かったね」の一言が、子どもにとって「自分でもやれるかも」のきっかけになることがあります。
親のNG行動を意識して改めつつ、毎日の関わりを少しずつ変えることで、勉強しない子から「学びに向かう子」へと変化する道が開けます。

8,まとめ

子どもが勉強しない背景には、さまざまな理由があります。
しかし、親の関わり方を少し見直すだけで、子どもが自ら学び出すきっかけをつくることができます。

完璧な親である必要はありません。
今日からほんの一言を変えるだけでも、子どもの反応は少しずつ変わっていきます。

「勉強しない子」ではなく、「勉強し始める子」に変わっていく、その第一歩を、ぜひ一緒に踏み出しましょう。

  • この記事を書いた人

ブラックロック先生

ブラックロック先生|ビッグロック先生の裏人格 塾講師の本音、漏れてます。 核心つく系教育ダークサイド 夜の教室でつぶやく教育の真実

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